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尾道句会(4)

尾道大学の授業での句会、4回目。

この山の中にある大学、
だんだん寒くなってきた。
しかし、今年はまだましなほうだと思う。
冬なのに、広島も東京も妙に暖かい。

紅葉のほうもなんとか踏ん張っている感じで、
山々には彩りが見受けられる。

101207_.jpg


さて、堀本裕樹選の特選について触れる。

猫たちとにらめつこかな冬の朝  彩佳

季語は、冬の朝。
季語が動くといえばいえるが、
しかし一つの場面として想像すると、なかなか面白い。

まず「猫たち」の猫の複数形がいい。
一匹の猫とにらめっこしているのならつまらないが、
数匹の猫たちを相手ににらめっこしているのは、楽しい風景である。
にらめっこしながら、
冬の朝に白い息を吐き出している情景もいい。

作者に話を聴くと、
学校にいるがりがりの黒猫とふくよかな白猫のことだそうだ。

尾道大学には、「ねこ部」なるものがあるらしい。
いよいよ愉快ではないか。


冬の月松永湾に木々の立ち  聡紘

季語は冬の月。
松永湾が最初、どこの湾なのかわからなかったが、
作者の説明を聞いて、広島・福山市の湾であることが判明した。

松永は古くは塩田で栄え、いまは下駄の街として有名だそうだ。
松永湾は下駄や家具、建築材の輸入港として発展。

掲句を読んだとき、
松永湾に浮かんだ貯蓄材木が、
月光を浴びて立ち上がってくるような幻想的な風景が頭をよぎった。
地名も格調高く使われている。

一つだけ難をいうなら、「立ち」という下五の止め方。
「木々立てり」とすっきりさせたほうがいい。


大銀杏番凩吹きあげり  奈那

季語は凩(こがらし)で冬。
掲句の番凩は、「つがいこがらし」と読む。

「番凩」という言葉に惹かれたのだが、
これは歌の名前だそうで、YouTubeで早速「番凩」を聴いてみた。

「番凩」作詞・作曲:仕事してP 、唄:MEIKO・KAITO
なにやらちょっと怪しげだったが、
聴いてみると、打ちこみで作った和風の楽曲で、
思ったほど悪くはなかったので妙に安心した。

さて、大銀杏を番の木枯らしが吹き上げていく
光景がおもしろいと思った。
掲句は「番凩」という、凩を男と女に見立てた言葉の新鮮みで勝負あり。
歌の題名である「番凩」を大胆に取り入れた一句。


冬めきてあちらこちらの白蛇や  竜巳

季語は、冬めく。
掲句をそのまま読むことが、
一番この句にとっておもしろい読みだと思った。

要するに冬めいてきて、
なぜかあちこちから白蛇がぞろぞろ出てきたという
ちょっと幻想的な荒唐無稽な感じだ。

蛇だから、冬めくともう穴に入って冬眠しているんじゃないか
という理屈は抜きにしての話である、もちろん。

生徒のみんなは、
だいたい白蛇を「白息」のメタファーとして理解していたようだ。
その読みが作者の気持ちを忖度した読み方だろう。

しかし、俳句はあまり「見立て」て作ると、
作為が見えすぎて、逆につまらなくなることを覚えておいてほしい。

掲句は、「白息」の解釈でなく、
世紀末的光景にも見えてくる、
白蛇そのままで解釈して特選にしたのである。

さて、次の句会は今年ラストの句会だ。
兼題は、「クリスマス」「冬の蝶」、他自由題。

101207_2.jpg

風邪やノロウィルスに気をつけて、
今年、最後の句会、みんな揃ってできたらうれしい。

冬銀河音なく釦落ちにけり  裕樹


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Appendix

第一句集「熊野曼陀羅」

北斗賞受賞作含む302句収録

堀本裕樹初の句集が発売。
帯文執筆は中上紀氏、
序文は鎌田東二氏。

プロフィール

堀本裕樹

Author:堀本裕樹
堀本裕樹(ほりもとゆうき)
1974年,和歌山県出身/國學院大学卒。俳誌「梓」同人。第2回北斗賞受賞(文學の森主催)。いるか句会・たんぽぽ句会主宰。俳人協会会員。池袋コミュニティカレッジ講師。実践女子学園生涯学習センター講師。角川庭園・すぎなみ詩歌館講師。「すばる」(集英社)にて、ピース・又吉直樹氏と連載中。「マネーポスト」(小学館)にて連載中。著書:「十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う」。句集:「熊野曼陀羅」


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