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砂のゆくえ

先日、平塚市美術館で開催されている
『高瀬省三・石橋聖肖展』を観に行った。
(尚、「高瀬」の字は、本来旧漢字だが、
携帯電話からブログを見た場合、旧漢字が表示されないので、
やむなく常用漢字を使用のことご容赦願いたい)

101205_2.jpg

高瀬さんの本物の彫刻を見たくて、
数年の間、頭の隅にその彫刻がちらついていた。

そして期せずして、
平塚市美術館で展示されていることを知り、
胸を高鳴らせて神奈川県・平塚に向かったのだった。

最初に高瀬さんの彫刻を知ったのは、テレビ番組でだった。
それからすぐ、高瀬省三作品集『風の化石』(筑摩書房)を購入し、
いつか実物の彫刻を観たいと強く思うようになった。

高瀬省三さんは、1941年生まれ。
高校の教師をしていたが辞職し、
日本画を学びはじめる。
その後、60歳を前にして、ガンの宣告を受け、
大磯の海岸で集めた流木に彫刻を施すという独自の表現に辿り着く。
しかし、惜しくも2002年に永眠。

その彫刻は観る者を静謐な祈りの刻へと導く。

今回、初めて高瀬さんの彫刻を眼前にして、
胸が高鳴るのと同時に、悲しみが静かに心を揺らした。
いや、悲しみといってはまた違う気がする。
どこか古代への郷愁に似た慈悲といったほうがいいかもしれない。

101213_5.jpg
高瀬省三《砂のゆくえ》2002年(チラシより:写真・坂本真典)

特に「砂のゆくえ」という作品を観たとき、
まるでこれは観音菩薩ではないか、と思った。
両性具有のようなその眼差しには、
祈りがあり厳しさがあり、そして慈悲がある。

高瀬さんは仏師のような仕事をされた方だと思う。

「風の化石」という作品にも同じような感慨を持った。

流木を材料にしているので、
数々の波を経てきた傷や穴があり
それが人生を経てきた人の顔の皺のような趣を醸し出しているのだ。

その無雑な流木に高瀬さんが魂を吹き込んだのである。

会期は、12月23日(木)まで。
ご興味を抱いた方は、ぜひご覧いただきたい。

石橋聖肖さんの作品も初めて拝見した。
緻密な彫金により、船や灯台や島などを盛り込んだ
木訥な風景に引き込まれた。
石橋さんの作り出すオブジェの中にも祈りがあった。

高瀬さんと石橋さんの二人を展示した意図が伝わってきた。

展示を観終えてから、
東海道線に乗って、国府津駅で下車した。
車窓から光る海が見えたからだ。

改札を出てまっすぐ、海に向かった。
流木は落ちていないかと思って歩いたが、見当たらなかった。
ただ海が輝き、ただ天空に海鳥が舞っていた。

101205_3.jpg

流木に彫る観音や冬かもめ  裕樹


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帯文執筆は中上紀氏、
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プロフィール

堀本裕樹

Author:堀本裕樹
堀本裕樹(ほりもとゆうき)
1974年,和歌山県出身/國學院大学卒。俳誌「梓」同人。第2回北斗賞受賞(文學の森主催)。いるか句会・たんぽぽ句会主宰。俳人協会会員。池袋コミュニティカレッジ講師。実践女子学園生涯学習センター講師。角川庭園・すぎなみ詩歌館講師。「すばる」(集英社)にて、ピース・又吉直樹氏と連載中。「マネーポスト」(小学館)にて連載中。著書:「十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う」。句集:「熊野曼陀羅」


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