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第二回いるか句会

12月18日、
荻窪のすぎなみ詩歌館・角川庭園で、
第二回いるか句会を開催した。

今回も満員で、それに欠席投句も加わり、
賑やかな楽しい句会となった。
ぼくも回を重ねてゆくのが、とても楽しみになってきた。

早めに来て、冬ざれの角川庭園を少し歩いたのだが、
つるつるの幹だけになった百日紅(さるすべり)や枯れ芒が
蕭条と日に輝いていた。

IMGP1743.jpg

下の写真は、侘助だろうか。
日の当たる苔の上に静かに落ちていた。

101218_1.jpg

今回は句数の多さと初心者の方への励ましも込めて、
特選を少し多めに取った。

それでは、堀本裕樹選 特選について触れる。


大焚火して放たれしもののこゑ  よう子

季語は「焚火」で冬。今回の兼題であった。

大きな焚火をしているということは、
当然、大きな炎を天に向かって上げていることになる。
その天を指す揺れる炎のかたまりから、
声が放たれているというのだ。
何の声とは言っていないが、そこが想像をかき立てられる。
物質が炎となり煙となることで、
声になって解放されるものがあるという作者の詩想に惹かれる。


冬の月私は生きると舌をだした  真理

季語は「冬の月」で冬。今回の兼題であった。

なんとなく悲しさも漂う、
少しおどけた「生きる」ことを肯定した一句である。

この句には、
ローリングストーンズの「舌」のようなふてぶてしさは感じられない。
しかし、何か自分を勇気づけるような「舌」を出す行為だ。
冬の月へ見せた「舌」は、まさに今生きている自分の一部なのである。
中七以下の突き放した口語調が掲句には合っている。


焚火してたましひ売らぬ面構へ  みど里

めらめらと燃える焚火を見つめている作者がいる。

その眼差しは、焚火をじっと見つめたまま動かない。
決意ある面構えである。
何か作者に、自分の魂を試されるようなことがあったのかもしれない。
しかし、「たましひ売らぬ」と炎を見つめながら、強く決心するのである。
人間には、売ってはいけない魂というものがあるのだ。


QRコードの中の冬銀河  秋乃

季語は「冬銀河」で冬。

おもしろい着想の一句である。
こういうふうに一句にされると、
QRコードそのものも、白と黒の入り交じった、
小さな銀河のように見えてくるのが不思議だ。

しかし、作者はQRコードのなかに冬の銀河があるという。
確かに、さまざまなQRコードから得られる無尽の情報は銀河のようだ。
「冬銀河」としたところが、現代の情報社会への批判があるようにも思える。


嚔めする犬に円形脱毛症  こけし

季語は「嚔(くさめ)」で冬。

哀れな野良犬を描いた一句であるが、
その犬が現代人にも見えてくるのが、また批判性と滑稽味がある。

本来、「嚔」という季語は、
人間がするものとして立項されたのであろう。
しかし、掲句は犬の「嚔」を詠んだユーモアがいい。
くしゃみはするわ、円形脱毛症だわ、
踏んだり蹴ったりの野良犬だが、
そこを詠み込んでいくのも、また俳句である。

IMGP1756.jpg


そこにある幸せを問ふ冬りんご  亮子

季語は「冬りんご」で冬。

「冬りんご」が目の前にある。
そして、幸せも同時にあるのである。

しかし、作者は「冬りんご」に問いかけるように、
今ある幸せを自分に問うているのだ。
また、今ある幸せを「冬りんご」に象徴させているようにも考えられる。
甘くて少し酸っぱい「冬りんご」は、今ある幸せのようだと。

「幸せとは一体何なのか?」
そう問い続けながら生きるのが、人間かもしれない。
「冬りんご」という季語が利いている。


ゐの子餅若紫の憂ひかな  俊江

季語は「亥の子(いのこ)」で冬。

宮中の年中行事に、
「猪子祝(いのこいわい)」または「玄猪(げんちょ)」とも呼ばれる
旧暦10月に行われる亥の日の祝いがあるそうだ。
その亥の日の亥の刻に、餅を食べると万病を除くとされた。

掲句は、『源氏物語』第5帖「若紫」を下地にした一句であり、
亥の子餅のあんこの色の「若紫」にも掛けている。

俳句は短いだけに、ダブルミーニングを持たせて、
より表現に深みを加えることがあるが、
この一句は、『源氏物語』の物語性を佳麗に取り入れた。


次回、第三回いるか句会は、1月22日(土)開催。

初心者歓迎の句会である。
というか、ほとんどが初心者といっていい。
新年の出発の志を一句に込めてみませんか。
句会のおもしろさをもっと多くの方に知ってもらいたいと思う。

枯蔦に触れし手で火の詩を書きぬ  裕樹


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北斗賞受賞作含む302句収録

堀本裕樹初の句集が発売。
帯文執筆は中上紀氏、
序文は鎌田東二氏。

プロフィール

堀本裕樹

Author:堀本裕樹
堀本裕樹(ほりもとゆうき)
1974年,和歌山県出身/國學院大学卒。俳誌「梓」同人。第2回北斗賞受賞(文學の森主催)。いるか句会・たんぽぽ句会主宰。俳人協会会員。池袋コミュニティカレッジ講師。実践女子学園生涯学習センター講師。角川庭園・すぎなみ詩歌館講師。「すばる」(集英社)にて、ピース・又吉直樹氏と連載中。「マネーポスト」(小学館)にて連載中。著書:「十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う」。句集:「熊野曼陀羅」


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