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「愛と青春の宝塚」観劇

2月16日、
青山劇場にて「愛と青春の宝塚 恋よりも生命よりも」を観劇した。

初演では全国11万人以上の観客が涙し感動したという伝説の舞台。
今回の再演を待ちに待った方もたくさんいたのではないだろうか。

ぼくが「愛と青春の宝塚」を観劇しようと思ったのは、
前評判の良さだけではなく、友人の紫城るいさんが出演しているからだった。
彼女の舞台を初めて観たのは、2010年の東京公演「ドラキュラ伝説~千年愛~」だった。
だから、宝塚時代の彼女の活躍は、一度も舞台で観たことがない。
宝塚歌劇団という存在も遠いもので、はるか彼方に輝く華々しい世界くらいにしか認識がなかった。
そんな今まで縁がなかったミュージカルの楽しみを教えてくれたのが、紫城るいさんだった。

言葉、言葉できたぼくにとっては、ミュージカルは新鮮だった。
考えてみれば、音楽も映画も好きだったから、
音楽と演技が一体となり物語を兼ね備えた生身の舞台であるミュージカルに惹かれないはずがない。
俳句は17音だが、ミュージカルは何千音、何万音あるのだろうか。
ぼくの専門とする俳句と比較しても対照的で、そこが非常に面白いのだ。

さて、「愛と青春の宝塚」に話を戻そう。
この物語の時代は、1939年(昭和14年)。
第二次世界大戦がはじまった年であり、日本がみるみる軍国主義に変貌していくころだ。
「清く・正しく・美しく」をモットーとするタカラジェンヌたちは、
すでに国民の憧れであり羨望の眼差しと拍手が宝塚の舞台を賑わしていた。

舞台で特別な輝きを放っていたのは、
雪組男役トップスター・嶺野白雪(リュータン)
彼女に憧れて宝塚歌劇団を受験し見事入団を果たしたのが、
橘伊吹(タッチー)、星風鈴子(トモ)、紅花ほのか(ベニ)たちだった。

この物語設定を読んでいただくとわかると思うが、
あらゆる苦難を強いられた戦時下で、
宝塚歌劇団も例外なくそれを逃れることができず、
抑圧の時代を背負わされるのだった。

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ダブルキャストの舞台なのだが、ぼくが観たのは、
リュータン・湖月わたるさん、タッチー・貴城けいさん、
トモ・陽月華さん、ベニ・紫城るいさんのキャストの舞台だった。

湖月わたるさんの演じるリュータンは、本当にかっこよかった!
男役トップスターらしく華々しく、端然として美しい。
そこは宝塚OGなので、何の違和感もなく圧倒的な演技力で観客を魅了していた。
あんなに素朴でシンプルな歌詞の「スキヤキの歌」を
あんなに壮麗に歌いこなすなんて、相当な度量と力量がないとできない。

しかし、ぼくがリュータンにもっとも惹かれたのは華美なところではなく、その人間味。
トモが満州の宿舎で、自分の不治の病を初めて打ち明けたとき、
リュータンの「なんで今まで黙ってたんや、水くさいやないか!」
と愛情ゆえに本気で怒鳴り、トモを抱きしめるシーンなんて、もうしびれてしまった。
女性だけど、男気さえ感じる。
その情熱、優しさ、包容力、演出家・影山に見せる可愛らしい女性らしさ。
どれをとっても人間・リュータンがにじみ出ていた。

紫城るいさんの演じるベニは、本来明るく無邪気な性格なのだが、
しかし時代の影を否応なく背負うこととなり、第二幕では苦悩する場面が多くなる。

あの明るいベニが苦悩する、その心情の変化からも、
どうしようもない戦争の抑圧がのし掛かっている背景がくみ取れる。
舞台に入り込んで観ている観客もベニの明るさに救われ、ベニの苦悩に胸がふさがれる思いがする。
またベニは、歌劇団のなかでキュートなトリックスターの役目も担っているのだった。

ベニの無邪気な好奇心がないと、
満州でのトモの接吻事件や接吻事件から引き出されたトモの病の告白には至らなかったわけだ。
結果的にベニのおかげで、タカラジェンヌたちの純真な結束がいっそう強まるのである。
ベニは一見、ただのお調子者のように見えるが、実はなくてはならない存在なのだ。
ベニの明るさ、無邪気さが皆に笑いをもたらし、勇気を与える。
そこは、豪快なリュータンと天真爛漫なベニとの役割の違いであり、
個性の比較にもなっていて面白い。

そのベニを見事に紫城るいさんは演じきっていた。
オサムにお尻をぴょんと突き出す「明」のベニと、
戦争中に歌ったり踊ったりしていていいのかと悩む「暗」のベニ。
そんなベニの心の揺れを、光と影をいかんなく表現していた。
この舞台でさらに彼女の演技の懐の深さを見せてくれたのだった。

そして、宝塚ファンには、宝塚時代にコンビを組んだ、
宙組元男役トップスター・貴城けいさんと
宙組元娘役トップスター・紫城るいさんとの共演もたまらないのではないだろうか。

ぼくは、宝塚で二人が共演した
「コパカバーナ」「維新回天・竜馬伝!」をDVDでしか観たことがなかったが、
それでもこの二人のまた違ったかたちでの共演に胸が高鳴った。
二人が再び同じ舞台に立って演じているところを観られて本当によかったと思う。

まだまだ「愛と青春の宝塚」について語りたいが、
詳しくは実際舞台に足を運んでぜひ観ていただきたい。

宝塚OGが魂を込めて演じる舞台に、
きっとそれぞれの胸を打つ感動が押し寄せるだろう。

東京公演は青山劇場にて、2月27日(日)まで。
その後は、浜松、松本、仙台、熊本、大阪、札幌、名古屋(千秋楽)と巡業する。

宝塚歌劇団にも戦争のつらい時代があった。
俳句にも治安維持法によって、
俳人を不当に検挙し投獄した俳句弾圧事件があったことを、
この平和な時代においても決して忘れてはならないだろう。

とんばうを仰ぐ少年兵がゐた  裕樹


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堀本裕樹初の句集が発売。
帯文執筆は中上紀氏、
序文は鎌田東二氏。

プロフィール

堀本裕樹

Author:堀本裕樹
堀本裕樹(ほりもとゆうき)
1974年,和歌山県出身/國學院大学卒。俳誌「梓」同人。第2回北斗賞受賞(文學の森主催)。いるか句会・たんぽぽ句会主宰。俳人協会会員。池袋コミュニティカレッジ講師。実践女子学園生涯学習センター講師。角川庭園・すぎなみ詩歌館講師。「すばる」(集英社)にて、ピース・又吉直樹氏と連載中。「マネーポスト」(小学館)にて連載中。著書:「十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う」。句集:「熊野曼陀羅」


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